気づいたら、走るのに夢中

ランニング2年生のブログ

読んだ本について③

走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること

 

 



これも村上春樹さんの著書です。

この本は何度も読みました。8年たった今でも大好きな村上作品のひとつです。

村上さんは小説家でありながら市民ランナーでもあり、走ることをこよなく愛しています。

小説家を志してから30年以上、作品を生み出しながら大きな怪我やブランクもなく毎日走り続け、毎年冬にはフルマラソンを完走し、夏はトライアスロン、そしてウルトラマラソンにも挑戦しています。

 

自身にとって走るとはなにか、どんな意味を持つのか。

「走る」ことにまつわるエッセイでありながら、実は著者の自伝でもあります。

ジャズバーを経営していた話、作家になろうと思った神宮球場の場面、自分の性格の自己分析など、どちらかといえばへそ曲がりな村上さんが自分自身のことをこんなにわかりやすく素直に語った文章は、おそらくこの著書以外にはないでしょう。

 

ご本人が信念とする金言のような言葉が至るところに見られ、村上さんの実直さ、勤勉さ、老いに対する静かな葛藤などの側面も垣間見ることができます。

不満の残るレースとなってしまった時には、

いくら考えても納得がいかない。あんなに努力したのに、どうして痙攣なんてものに襲われなくちゃならないんだ?

もし天に神というものがいるなら、そのしるしをちらりとくらい見せてくれてもいいではないか。それくらいの親切心はあっていいのではないのか?

などと憤慨しているところを見ると、「世界のムラカミ」も限りある能力をもつ1人の人間なわけで、普通のおじさんなんだなぁと思えます。

自分の写真を公開することをあまり好まない村上さんにしてはめずらしく、10枚近い写真が掲載されており、ひきしまったしなやかな体がかっこいいです。

 

30代の村上さん。当たり前ですが若いですね。

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